「ビチェース・碑文」プロジェクトの2026年の考古学調査成果を紹介
「ビチェース・碑文」プロジェクトの2026年の考古学調査成果を紹介する記者会見が開かれた
15日、モンゴルと日本の共同研究である「ビチェース・碑文」プロジェクトの2026年の考古学調査成果を紹介する記者会見が開かれた。
モンゴル科学アカデミー歴史・民族学研究所が主導する同プロジェクトで、2025年からウブルハンガイ県オヤンガ郡のオロンスム寺院遺跡で発掘調査が実施された。今年8月12~23日に12日間行われた現地調査で、遺跡東部の大型建造物などから、多色で描かれた仏像や山、雲、蛇、植物などをモチーフとした壁画のほか、仏像の頭部や足部、仏具、騎馬人物をかたどった鉄製品、21個の数珠などが出土した。建造物の年代測定から、寺院は16世紀末~17世紀初頭に建立されたとみられる。
今回、特に注目される成果は、モンゴル文字が記された樺皮製の経典約30点の断片が発見されたこと。修復作業の結果、宗教書や占星術、教訓に関する内容が含まれていることが判明し、中にはチンギスハーンが息子や弟たちに説いた訓言が含まれていた。同訓言はロブサンダンザンの『アルタントブチ』に記された内容と一致することが確認されたという。
研究チームは今後、出土資料の詳細な分析や修復、保存、年代測定を進める。調査成果から、オロンスム寺院はモンゴル初期の寺院の一つであり、建築、仏教、文字文化の重要な拠点であった可能性が示された。
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