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「鷹狩り」


Guatsetseg 2016-02-28 11:02

「鷹狩り」

 鷹や鷲、はやぶさを飼いならし、狩りをする伝統が、世界の多くの国々で受け継がれている。我々の祖先も鷹で狩りをしており、白い鷹を国章にして崇拝してきた。カザフでは、鷲は主を悪いものから保護し、長生きさせる鳥だと信じられている。生活のためだけでなく、伝統的な習慣や祭り、大会の際にも鷲で狩りをする。鷲の育て方は2種類あり、ひなのときに巣から取る場合と、大きくなった後に取って慣れさせる場合がある。どちらにせよ、狩りを教えるためには細かい世話や努力が必要だ。その際、鷲用の足ひも、目隠し(トゥマガ)、止まり木、革製の手袋、茶碗、馬に乗るときに鷲を乗せた手を支える肘置き(バルダック)などを使ってきた。2008年に鷹匠をアラブ首長国連邦、ベルギー、フランス、スペインなど11カ国が無形遺産への登録を申請し、2010年、公式に登録された。

 イヌワシ狩りは、バヤン・ウルギーのカザフ人たちの代表的な文化の1つだ。鷹匠は、冬の間に目をつけておいたイヌワシの巣から、ひなを盗み出す。この際にはメスを選ばなければならない。なぜなら、メスのほうが狩りに対して積極的だからだ。その後、夏に調教を行う。12月から1月の間は、キツネやオオヤマネコ、ウサギなどを対象に狩猟を行う。鷹匠は暖かい時期にイヌワシを太らせた後、狩りの1か月前から餌を減らし、空腹状態にさせて狩りに使う。狩りの場所へは馬に乗って移動する。狩猟場に着くと、イヌワシにつけていた目隠し(トゥマガ)を外し、獲物を探させる。イヌワシが獲物めがけて飛び込む速度は秒速150メートルにもなると言われており、まさに一撃で仕留める。こうしたカザフのイヌワシ文化はカザフ人たちの誇りであり、また、外からやってくる多くの人々を魅了し続けている。

 カザフの男性は、10代から鷲を慣らす。これはなかなか難しく、彼らのほとんどは父から手ほどきを受ける。鷲を慣らす女の子も少なからず存在する。鷲は暑さが苦手で、肺炎に罹るとすぐに死んでしまう。そのため、こまめにえさをあげたり、しょっちゅう水風呂に入れたりするなど、子どもを育てるように丁寧に世話をしなければならない。また、与えるえさの量にも注意が必要だ。狩りをさせるときに太っていると、彼らは狩りをするやる気を失ってしまうからだ。

 2000年に西部バヤン・ウルギー県で、鷲祭りが行われた。毎年910月には、「鷹匠祭り」も開催されている。ウランバートルから19キロ離れたところにある「チンギスの村」ツーリストキャンプ場でも、5年前からこの祭りが毎年3月上旬に行われるようになった。西部バヤン・ウルギー県から審査員が訪れ、20人ほどの鷲飼いが参加している。祭りでは、オオカミやキツネの皮でおしゃれをした鷲と飼い主によるパレードや、キツネの皮での狩りなどが行われる。西部バヤン・ウルギー県はウランバートルから遠いため、観光客はほとんどいなかった。だが、徐々に観光客が増えてきたこともあり、5年前からは9月末と10月に2回開催されるようになった。訪れた観光客は、彼らの伝統的習慣を見るだけでなく、刺しゅうなどの手作り製品や、馬の干し肉などを購入できる。この祭りには、10代から80代まで幅広い年代の鷹匠が参加する。こうしたカザフのイヌワシ文化や狩りの様子を一目見ようと、海外から多くの観光客が西部バヤン・ウルギー県を訪れるようになった。

 

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