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モンゴルの各銀行は、外貨の両替、送金に上限額を設けている


Odgerel 2022-05-05 03:05

モンゴルの各銀行は、外貨の両替、送金に上限額を設けている

モンゴルの中央銀行であるモンゴル銀行の統計によると、国際収支の赤字拡大により、2月末時点の外貨準備高は前年同月比18.4%減少した。こうした外貨準備高の減少に関連し、3月以降、急激に通貨トゥグルク安が進行している。モンゴル政府が「新型コロナ特措法」を2020年6月に施行して以降、モンゴル銀行は為替を安定させるべく取り組んできたこともあり、相場は1米ドル=2,850トゥグルク前後を維持していたが、4月18日時点で1米ドル=3,050トゥグルクを超え、対ドルで前年比7%、前月比4.7%下落している。モンゴル銀行は3月24日に政策金利を9%に引き上げたが、現時点でトゥグルク安に歯止めがかかっていない。トゥグルク安の要因の1つとして、ロシアに対する外国の経済制裁以降のロシア人・ロシア企業による米ドル現金の持ち出しによる外貨不足が指摘している。外貨不足を受けて、モンゴルの各銀行は、外貨の両替、送金に上限額を設けている。実際に、4月末に各銀行に聞き取り調査を行ったところ、ハーン銀行は30万トゥグルク、TDBは100万トゥグルク、ゴロムト銀行は150万トゥグルク、国営ステート銀行は100万トゥグルクを1日当たりの上限として、各銀行は独自に外貨両替・外国送金の制限を実施している。これに対し、モンゴル銀行は各銀行の独立した判断によるものとの見解を発表している。2022年末まで延長された「新型コロナ特措法」によると、モンゴル銀行は、外貨準備高と為替の安定を維持するため、金融機関に対して、個人・企業の外貨取引を制限する、外貨建て預金をペイオフの対象外とする、当座預金に利息をつけないなどの措置を行っている。

 

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