農業気象分野の能力強化に向け、資金支援を実施
農業気象分野の能力強化に向け、資金支援を実施
国連砂漠化対処条約(UNCCD)第17回締約国会議(COP17)の一環として、モンゴル気象・環境監視庁は18日、「気候変動とデジタルモニタリング」をテーマとする分野横断的な討論会を、ブルーゾーンに設置されたモンゴル・パビリオンで開催した。
モンゴルでは、国土の82%が何らかの形で砂漠化や土地劣化の影響を受けており、過去10年間で自然災害の発生頻度が3倍に増加している。こうした状況を踏まえ、今回の討論会では、気象および農業のモニタリングシステムを科学と先進技術に基づいて高度化することが極めて重要であると指摘された。
討論会には、食料・農業・軽工業省、環境・気候変動省、世界気象機関(WMO)、国連食糧農業機関(FAO)、アジア開発銀行(ADB)、研究機関、民間企業などの代表が参加し、スマート農業、砂塵嵐・砂嵐の早期警報システム、デジタルモニタリングなどについて意見を交わした。参加者からは、今後は単に気象情報を提供するだけでなく、畜産、農業、住民に及ぼす影響やリスクを事前に把握し、影響に基づいた情報・サービスを開発する必要があるとの指摘があった。また、自然資本や自然を基盤とした多様な資金調達メカニズムを発展させるためには、質の高いデータを整備するとともに、その重要性や価値を明確にする政策目標が不可欠であるとの認識で一致した。
会合では、国際機関から具体的な投資計画やプロジェクト案も紹介された。例えば、アジア開発銀行(ADB)は、温室効果ガス市場の発展と気候変動への適応を目的として、農業気象分野の能力強化に向けた190万米ドル規模のプロジェクトを実施することを明らかにした。また、モンゴル気象・環境監視庁、世界気象機関(WMO)、国連食糧農業機関(FAO)は、農業気象分野の能力強化に向けた500万米ドル規模のプロジェクト案を適応基金(Adaptation Fund)に提出するため、準備を進めている。
民間部門からは、牧草地による炭素吸収量を検証し、カーボン市場につなげる可能性が示された。その実現には、今後、質の高い長期的なデータと情報の蓄積が重要になるとの指摘もあった。
討論会では最後に、気候変動や砂漠化のリスクを低減するためには、新たな情報を収集するだけでなく、既存のデータを人工知能(AI)やリモートセンシング技術と組み合わせて高度化し、政策決定や意思決定に活用していくことが重要であるとの認識で一致した。
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